Müllerが金鉱石からテルルを分離した.確認はM.H. 金属テルルの比重は6.232[3]、融点は449.51 ℃[3]、沸点は988 ℃[3][4](融点、沸点とも異なる実験値あり)。酸化力のある酸には溶ける。ハロゲン元素とは激しく反応する。酸化数は-2, +2, +4, +6価をとる。また、化学的性質はセレンや硫黄に似ている。燃やすと二酸化テルルになる。天然に元素鉱物として単体(自然テルル)やテルル金銀鉱物、テルル銅鉱物、テルル鉛鉱物など多数で存在する[5][6]。, 環境中に存在する量は少ない(下記参照)が、テルル単体及びその化合物には毒性があることが知られている。単体に触れることは稀であるが、多くの化合物を生成して環境中に露出、体内に入りやすくなる。例えば二酸化テルルは難水溶性であるものの強酸や強アルカリには不安定である。テルルは体内では代謝されてジメチルテルリドを生成し、呼気がニンニクに似た悪臭(テルル呼気)を帯びることが知られている。さらに口渇、傾眠、食欲不振、悪心、発汗停止、頭痛、呼吸困難、指・顔・歯肉・顔に青黒い斑点が現れたり発疹を生じる皮膚炎、口に金属味を感じるなどの症状が知られている。これらは主に鉱山労働者に多く見られた症状で暴露から遠ざけると改善している。反復暴露やラットなどを用いた長期間暴露試験では、臓器の異常や催奇性が報告されている。日本では特定標的臓器毒性(反復暴露)の区分2(中枢神経系、呼吸器)に分類している[7]。, 1782年にF.J.ミュラーが単体分離、1798年にクラプロートによって命名された[2]。, 地殻中の元素の存在度は決して多くなく貴金属にならぶ上、精錬量も少ない。天然には火山や温泉近くの鉱脈などに自然テルルや化合物鉱物としてわずかに含まれる。テルル単独の採掘(産出)は行われず[6]、銅の精錬の副産物である電解スライムから分離精製する[8]。しかし、銅精錬方法が湿式精錬(電解スライムを生じない手法)への変更に伴い生産量の伸びは鈍化している[6]。, 鉱業便覧[9]によると、テルルの埋蔵量(資源量)は3万8000トンである。上位からアメリカ合衆国(6000トン)、ペルー(1600トン)、カナダ(1500トン)[10]。いずれもズリなどを含まないテルルの純分量である。2000年時点の年間生産量は322トン。上位からカナダ(80トン)、ベルギー(60トン)、アメリカ合衆国(50トン)、ペルー(39トン)、日本(36トン)であり、上位5カ国で生産量の82.3%をまかなう[11]。2010年の日本国内生産量は 46トン、輸入は 16.3トン、輸出 39トンと報告されている[4]。, テルルにはいくつかの安定同位体があるが、2.2×1024年の半減期を持つ128Te(これは現在知られている放射性同位体の半減期の中で最も長い)や、7.9×1020年とこちらもまた非常に長い半減期を持つ130Teもあり、これらのほうが安定同位体よりも存在量が大きい。このような一つ以上の安定同位体を持つ元素の中で天然放射性同位体が安定同位体より多く存在している元素は、テルルの他にインジウムとレニウムがある。. (adsbygoogle=window.adsbygoogle||[]).push({}); 蒸気圧: 1Pa (na), 10 Pa (na), 100 Pa (775 K), 1kPa (888 K), 10kPa (1042 K),100kPa (1266 K), イオン化エネルギー: 1st: 869.3 kJ/mol 2nd: 1790 kJ/mol / 3rd: 2698 kJ/mol. ~周期表の覚え方や元素記号の分類、詳細情報まで~. No reproduction or republication without written permission. 〘名〙 (Tellur tellus (地球の意)にちなむ) 酸素族元素の一つ。元素記号 Te 原子番号五二。原子量一二七・六〇。無定形の灰色粉末と、銀灰色の金属光沢をもつ六方晶系の結晶とがある。一七八三年、ドイツのF=J=ミュラーが発見。電気的には半導体。合金添加元素、ガラス・陶磁器などの着色剤、電子工業用材料などに用いられる。〔鉱物字彙(1890)〕. 金属テルルと無定形テルルがあり、金属テルルは銀白色の結晶(半金属)で、六方晶構造である。テルル化合物はにんにく臭を帯びるものがあるが、単体は無臭である。金属テルルの比重は6.232、融点は449.51 ℃、沸点は988 ℃(融点、沸点とも異なる実験値あり)。酸化力のある酸には溶ける。ハロゲン元素とは激しく反応する。酸化数は-2, +2, +4, +6価をとる。また、化学的性質はセレンや硫黄に似ている。燃やすと二酸化テルル … 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報, 周期表第16族に属し、酸素族元素の一つ。俗称テルリウム。1783年ドイツのミュラーFranz-Joseph Müller von Reichenstein(1740―1825)により含金鉱石中から発見されたが、これには反論があり決定には至らなかった。しかし1798年ドイツのクラプロートによって確認され、ラテン語の地球tellusにちなんで命名された。, まれに単体の自然テルルとして産するが、テルル鉱石は希少である。一般にはテルル化物として硫化鉱中に少量混在し、金、銀のテルル化物(シルバニア鉱、ペッツ鉱など)としてわずかに存在する。工業的には、銅および鉛の電解精錬工場からのアノード泥が主原料で、ソーダ灰などと熱処理して可溶性のテルル酸塩としたのち、中和して亜テルル酸TeO2・nH2Oとして分離する。金鉱石の焙焼(ばいしょう)炉の煙塵(えんじん)からも少量回収される。亜テルル酸の溶液を二酸化硫黄(いおう)で還元すると、いわゆる無定形テルルが灰色粉末として沈殿する。これを熱すると銀灰色の金属テルルとなる。金属テルルは半導体で熱を導きにくい。蒸気は黄色、2000℃近くまで二原子分子Te2からなる。化学的には同族のセレンに似ているが、テルルおよびテルルの化合物はセレンほどではないが有毒である。空気中で青緑炎をあげて燃え、二酸化テルルTeO2を生じる。水素とは直接反応しないが、ハロゲンとは激しく反応してハロゲン化物となる。硝酸に溶ける。水、塩酸、希硫酸に不溶。酸化数-Ⅱ、Ⅱ、Ⅳ、Ⅵの化合物が知られる。高純度テルルは乾式コピー用感光体、金属テルルは耐酸性合金や鋼の合金添加剤として、化合物は特殊な着色剤、酸化剤、熱電素子としての用途がある。, 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例, Te.原子番号52の元素.電子配置[Kr]4d105s25p4の周期表16族非金属元素.原子量127.60(3).質量数105~132の同位体が知られているが,120,122~126,128(31.74(8)%),130(34.08(62)%)の8種が安定で,それ以外は放射性同位体である.1782年オーストリアのF.J. H.C.teruru(ハイキングクラブ・テルル)は、山など自然で遊ぶことが大好きな人達が、ハイキングから雪山まで、幅広い山登りを楽しんでいる会です。 30代〜50代を中心にハイキング、テント泊登山、小屋泊登山、雪山登山、沢登など活発に活動しています。 テルル(英: tellurium [tɨˈljʊəriəm, tɛ-]、独: Tellur [tɛˈluːɐ̯])は原子番号52の元素。元素記号は Te。第16族元素の一つ。 また、当サイトで提供する用語解説の著作権は、(株)朝日新聞社及び(株)朝日新聞出版等の権利者に帰属します。 ©The Asahi Shimbun Company / VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved. Haynes.W.M.ed. テルル(英: tellurium [tɨˈljʊəriəm, tɛ-]、独: Tellur [tɛˈluːɐ̯])は原子番号52の元素。元素記号は Te。第16族元素の一つ。, 語源はラテン語のTellusで、これは地球を意味するとともに、ローマ神話の大地の女神テルースの名でもある[2]。また、周期表上でテルルの一つ上に位置するセレンはギリシャ神話の月の女神の名である。, 金属テルルと無定形テルルがあり、金属テルルは銀白色の結晶(半金属)で、六方晶構造である。テルル化合物はにんにく臭を帯びるものがあるが、単体は無臭である。 (2013) : CRC Handbook of Chemistry and Physics on DVD, (Version 2013), CRC Press. 経済産業調査会、『鉱業便覧 平成14年版』、2003年、ISBN 4806516597, Magnetic susceptibility of the elements and inorganic compounds. ユタカです。高校時代に有機化学の面白さに魅了され、化学に目覚めました。アメリカの大学に留学し、化学専攻で卒業。日本に帰国後、東京大学大学院にて工学系修士を修了。大学院を卒業後、化学メーカーに勤務し、化学の知識を活かした仕事を楽しんでいます! Klaprothで,元素名は1798年にかれがローマ神話の“地球の女神”tellusにちなんで命名した.日本語の元素名はドイツ語の元素名Tellurから.宇田川榕菴は天保8年(1837年)に出版した「舎密開宗」で,的爾律母(テルリュリュウム)としている.地殻中の存在度0.01 ppm(深度20マイルまでの平均元素存在度).カルコゲン中で存在量は最少で,硫化物中にテルル化物などとして存在する.銅,鉛などの電解精錬の副産物として得られる.六方晶系に属する銀白色のもろい半金属.融点449.5 ℃,沸点990 ℃.密度6.24 g cm-3(20 ℃).酸化数-2,4,6.第一イオン化エネルギー9.009 eV.亜テルル酸(テルル(Ⅳ)酸H2TeO3)を二酸化硫黄で還元すると灰色の無定形テルルが得られる.水とは反応しないが,空気中で徐々に酸化され,熱すると青い炎をあげてTeO2になる.塩酸,希硫酸に不溶,酸化力のある酸,王水,水酸化ナトリウム溶液に可溶.テルルは硫黄,セレンに似ているが,より金属的で塩基性も示す両性物質である.硫黄やセレンほど反応性は高くないが,濃アルカリ溶液でテルル化物と亜テルル酸塩となり,酸性にするとテルルが析出する.硫黄やセレンに相当する化合物が多いが,テルル酸H6TeO6は硫酸やセレン酸に比較して弱酸である.テルルは活性金属との反応により硫化物に似たテルル化物をつくるが,硫化物より不安定である.水素とは反応しないが,ハロゲンとは直接反応してハロゲン化物をつくる.陽性元素とは-2の酸化数の,陰性元素とは2,4,6の酸化数の化合物をつくる.また,Te42+,Te62+ などのポリ陽イオンもできる.鋼,ステンレススチールなどへの少量(0.01~1%)の添加は機械的加工性,強靭性を改善する.ガラスの顔料や触媒,ゴム加硫促進剤としても用いられる.TeGeSb合金,GeSbTeBi合金などは光記録媒体としてCD-R,CD-RW,DVDなどに,Cd-Te合金は太陽電池に用いられる.人体に有毒で,「テルル及びその化合物」はPRTR法・第二種指定化学物質.作業環境クラス2(気体1 mg/m3 以下,粒子状物質0.1 mg/m3 以下).労働安全衛生法の名称等を通知すべき危険物及び有害物.[CAS 13494-80-9][別用語参照]テルル化物. テルル(元素記号Te,原子番号52)の用途. 16 族(酸素族)元素の一。元素記号 Te 原子番号52。原子量127.6。銀白色の金属テルルと灰色の無定形テルルがある。性質はセレンに似る。顔料・合金用とするほか、鉛・カドミウムなどのテルル化物は、光伝導セル・半導体などに用いる。有毒。 このラテン語tellusは地球を意味するとともに、ローマ神話に登場する大地の女神テルースの名前でもあります。, ちなみに、周期表の1つ上に位置するセレンはギリシャ神話の月の女神セレーネが由来となっています。, 高校受験→大学受験→大学(学部)→大学院(研究室)レベルまで、4段階に分けて詳しく解説していきます。, 元素記号について東大生が詳しく解説! 《中国、宋の狙公(そこう)が、飼っている猿にトチの実を与えるのに、朝に三つ、暮れに四つやると言うと猿が少ないと怒ったため、朝に四つ、暮れに三つやると言うと、たいそう喜んだという「荘子」斉物論などに見え... 「コトバンク」は朝日新聞社の登録商標です。「コトバンク」のサイトの著作権は(株)朝日新聞社及び(株)VOYAGE MARKETINGに帰属します。 テルルの用途は、合金の素材やゴムの添加剤、ガラスの着色剤に活用されています。