前回の4月分から2ヶ月が経過し、どのように状況が推移しているのか、見ていきます。 「アルバイトスタッフに早く帰ってもらったり、社員でまかなえるところは社員がやるようにして、人件費を極力抑えています」(大阪府/カフェ). 「売上が減少する中、必ず掛かる固定費の支払いが痛い」(東京都/居酒屋・ダイニングバー) ここでは、種苗法改正が掲げている内容、その賛否意見などについて考えていきます。, 経産省「商業動態統計」の8月分が更新されています。 今回は、消費が激減したもの7選の第2弾です。, 経産省「商業動態統計」の6月分が更新されています。 新型コロナウイルスの影響により、外食業界は大きな打撃を受けている。弊社では現状を知るべく飲食店経営者415名にアンケート調査を実施。飲食店の生の声を聞きながら、厳しい状況を乗り切るための方法を探っていきたい。 2020年05月27日 / 経営. 帝国データバンクは5月25日、上場企業(外食産業)の月次売上高動向調査(4月分速報)を発表した。, 外食事業を展開している上場企業(または上場グループ中核企業)において、5月22日時点でHPなどにて4月の月次データを更新している56社について、全店実績を集計し、分析したもの。, 集計対象56社のうち、2020年4月の全店実績が前年同月を下回ったのは53社(構成比94.6%)、上回ったのは3社(同5.4%)のみとなった。, <全店売上高が50%以上落ち込んだ企業は41社> Withコロナのマーケティング/CX向上・顧客分析解説11月11日~13日無料WEB開催, スマホが次世代バーコードリーダー/SCANDITのセルフ会計、在庫管理など無料公開, サイバーエージェント/「Google Cloud for Retail」活用、小売のDX支援強化, ポストコロナ時代/カインズ社長など登場「JBpress DX World 2020」無料WEB開催, パルコ登壇/OMOで実現する顧客体験、流通デジタル改革解説11月10日無料WEB開催, 店舗間、テレワークの情報共有/コミュニケーションツール「P2NetEX」125社導入, トライアル「Retail AI」登壇/小売・物流のDX、AI解説11月13日無料WEB開催, 中国越境EC/配送、ライブコマース「爆売り」成功モデル解説11月17日無料WEB開催, カインズ/自分らしいDIY生活提案「Style Factoryららぽーと海老名店」. 外食/「新型コロナ」で上場企業7割が全店売上5割超減 ; 外食/「新型コロナ」で上場企業7割が全店売上5割超減. 全体的にかなり回復傾向が見られますが、未だ途上です。, 経産省「商業動態統計」の6月分が更新されています。 注射されたヤギ 可愛いと話題に. そのような中、今現状の議論は、もったいないと考えています。 Registration on or use of this site constitutes acceptance of our. その理由を解説していきます。. 無限くら寿司が話題 システムは. 調査方法:インターネット調査 「お客様の安全を考慮すると、客数をセーブしながら営業する必要がある。それでも固定費は変わらず毎月かかってくるし、家賃に対する消費税すら痛い」(東京都/フランス料理), 家賃については物件オーナーに減額の交渉をするなどの方法もあるが、上手くいくとは限らない。固定費ではないが、店舗の運営費として最も掛かるものといえば人件費と食材費だ。特に人件費の調整は多くの飲食店が実施しており一定の効果を得られているようだ。, 「アルバイトのシフト調整を行っています。また、営業時間を短縮し、深夜帯の人件費抑制を試みています」(東京都/居酒屋・ダイニングバー) マクドナルド「辛ダブチ」「ハミダブチ」「トリチ」発売、ダブルチーズバーガー3種が期間限定で登場, バーガーキング“中身が謎”の「ザ・フェイク・バーガー」正体は「フレンチフライ」ハンバーガー, ロッテリア ポテト8個分で500円「ハロウィンも!お値段そのままウルトラまんが盛りポテト」キャンペーン実施, 焼肉きんぐ「韓国フェア」に極厚サムギョプサル・壺漬けデジカルビ・石焼ハニーチキンなど登場/物語コーポレーション, JR九州×鬼滅の刃 煉獄杏寿郎のコラボ弁当発売、「うまい! —— 今の外食産業はかなりデフレが進み、収益的に厳しい状況です。 チェーンストアの「低価格化」という意味では、もう底でしょうね。これ以上、価格を下げることはできないだろうと思います。 そもそもチェーンストアにとって「価格を下げる」もっとも大きな目的は「小商圏化」(=チェーンストアの出店や立地政策で、少ない商圏人口を前提とした考え方)することなんですね。 最も小商圏化に成功したフォーマットは「 … 「ディナータイムの営業時間を平日のみ30分短縮。アルバイトのシフトを減らすことで人件費の削減に成功しました。また、仕入れ業者と調整し、仕入れ価格も下げることができました」 (愛知県/和食) [英語]. !】, 今行きたいのは「自宅近所の飲食店」。行動範囲が限定されるコロナ禍は「足元商圏」に注目【物件タイムズ】, コロナ禍も坪月商40万円をキープ。幡ヶ谷のイタリアン酒場『SUPPLY』が人気の理由. ECB 感染再拡大で予防的に緩和か 「3月に入り売上が相当減少した。資金繰りに支障があるためセーフティネット貸付を実行予定だが、収束時期が不明なため不安である」(東京都/居酒屋・ダイニングバー), 飲食店は日々の売上金が経営を支えているため、実入りが減れば、その分キャッシュフローに狂いが生じる。運転資金に不安がある場合は、国や地方自治体が行っている融資制度の活用を検討してみるといいだろう。, 現在、政府・与党は国民一人あたりに1万2000円以上の現金を支給する緊急経済対策を検討中だ。確実な消費をうながすために「現金ではなく商品券を」という声もあがっているようだが、いずれにしてもこうした経済対策が一刻も早く飲食店の景気に反映されることを願うばかりだ。, 続いて聞いたのは、新型コロナウイルスによる影響の中で「何に対して不安を感じているか」という点。最も回答が多かったのはやはり「売上の減少」で85.3%。次いで「先行きが見えないこと」が72.5%と続いた。実際の声を紹介しよう。, 「政府の支援策についてわかれば今後の対策を計画できるのですが、何もわからず手探りなのが不安です」(東京都/カフェ) 劇的な数字の伸びを見せています。 sb優勝 ウィズコロナの祝勝会に 「売上の大幅な減少により固定費及び消費税などの支払いが不能に。お店の継続可否に迫られている」(愛知県/カフェ) 数字のアップデートと、業界動向について、解説していきます。, 新型コロナウイルスの感染者数が再び増加し、不安に思われている方も多いでしょう。 2020年6月期時点、外食産業のコロナ影響の回復状況を見ていきます。 中華、寿司系、焼き肉は数字が戻りつつあるも、まだ 10%前後の売上高。 回復途上にあるのが和風ファストフード(丼もの系)、麺類、ファミレス、喫茶、ディナーレストラン。 居酒屋/パブ系は未だ厳しい状況にあります。 「2月はまだ売上が良かったが、3月は50%下がった。今後も見通しが立たない」(東京都/イタリア料理) 「宴会などの自粛ムードの先行きや、社会全体の経済動向と風評の先読みが難しい」(神奈川県/お弁当・惣菜・デリ), 3月11日に世界保健機関(WHO)がパンデミック(世界的大流行)を宣言。世界の感染者数は3月16日の時点で16万人を超えた。感染が拡大しているフランスでは全飲食店が休業になるなど、外食産業に大きな影響を与えている。, 日本では感染者数の爆発的な増加こそ見られないものの、収束の目途が立たない状況が続いている。フランスのような事態に陥ることはないものと信じたいが、その不安を拭うためにも一刻も早く収束の見通しがほしいところだ。, 多くの飲食店に売上の減少などの影響が出ているが、そうなると重くのしかかるのが家賃などの固定費の支払いだ。今回の調査でも固定費の支払いについて47%が「不安である」と回答している。, 「いつまで売上の低迷が続くのか……。固定費の支払いができなかったからどうしようという不安がある」(東京都/和食) 出典:上場企業(外食産業)月次売上高動向調査(2020年4月分速報)以下同, 緊急事態宣言の発令に伴い、多くの企業で店舗の臨時休業や営業時間の短縮の継続が余儀なくされた。各社、テイクアウトの強化など対策を取る動きもみられ、従前よりテイクアウトを行っていたファストフード業態は好調に推移した。, ケンタッキー・フライド・チキンは4月全店売上高が前年同月比20.6%増、マクドナルド6.7%増、モスバーガー2.0%増となっている。, 一方で、居酒屋やバーを主業とする企業は苦戦を強いられた。鳥貴族96.2%減、ワタミは91.9%減、ゼットン94.3%減、チムニー90.7%減と9割以上売り上げが落ち込む企業も4社あった。. 新型コロナウイルスの影響により、外食業界は大きな打撃を受けている。政府が2月16日に不要不急の外出を控えるよう呼びかけてから早一か月。いまだ収束の目途が立たない現状に、多くの飲食店が不安を抱えている。, 今、外食業界で何が起きているのか? 飲食店は何を思い、いかに戦っているのか? 弊社では現状を知るべく飲食店経営者415名にアンケート調査を実施。飲食店の生の声を聞きながら、厳しい状況を乗り切るための方法を探っていきたい。, ■調査概要 緊急事態宣言および外出自粛の影響により、外食産業は甚大なダメージを受けています。一部の業態を除き、軒並み半分程度に売上が落ち、堅調なのはファストフード系のみです。ここでは、外食産業が受けた経済的影響について見ていきます。, 2020年3月はまだ緊急事態宣言および外出自粛の影響が少なく、前年同月比約83%という数字でした。(3月までは㈳日本フードサービス協会まとめより、4月は約20社超をサンプル調査)(固定費負担が重い外食産業にとっては、これでも甚大なダメージなのですが。), 4月に入ると緊急事態宣言の影響をダイレクトに受ける形になるため、外食産業全体では前年同月比約51%という数字になっています。, 一部の業態を除き、4月は壊滅的な数字です。4月は例年、新入社員の歓迎会などもあり、比較的売上があがる月でもあるので、ダメージに拍車をかけています。特にパブ/居酒屋系は非常に厳しく、前年比▲90%以上の影響を受けている業態が多くあります。一方、ファストフード系は堅調に推移しています。, 内訳を見ていると、消費者の動向が一定見えてきて、客数は激減、客単価は全体的に高い傾向が出ています。つまり、「このお店で完結させてしまおう。」という考えが、数字に表れているのでは、と考えられます。, まず純粋に、リモートワークに移行したこと、外出自粛が広まったことにより、純粋に利用ニーズが減少したことがあげられます。, 次に、実際に利用する人たちにしても、長居はしたくないという心理が働いているであろうことが想像されます。これは、客単価の数字にも表れていて、他の業態は全て前年同月比100%を超える客単価が出ていますが、パブ/居酒屋系だけが前年同月比約62%と、非常に数字が悪化しています。サクッと食べて、サクッと帰り、ワンモアドリンクはしないという消費行動が起きているのでは、と考えられます。, 次に、そもそもとして一斉休業した店舗も多いです。大手ワタミやエーピーカンパニーなどをはじめ、4月は一斉休業を行う旨のリリースが各社から出ています。, 一般的なファミレスやランチ業態とは異なり、居酒屋は複数人で利用する傾向の多い業態であることと、やはりどうしても夜の業態なので「不要不急」と指摘をうけやすいであろうこともあり、他業態がなんだかんだ言って営業を続けていたのに対し、休業せざるをえないと判断したのでしょう。, 居酒屋のワタミが60店舗~80店舗の閉店を行うというスクープが出ていました。業績的にキツイ、というのもそうでしょうし、将来に向けて、まだ閉店できるうちに閉店をする、という考えもあるのでしょう。(閉店をするにも多額のお金がかかる。)元々、ワタミの利益率は薄かったこともあるので、不採算店の整理をするタイミングを計っていたという見方もできるかと思います。, まず、ファストフード系は、諸々の批判がありつつも、通常通り営業を続けている事業者が多く存在しました。順次、イートインの中止や、営業時間の短縮、席数の減少などの対応が各社で取られていきましたが、全体的に対応のスピード感は緩かった印象です。, 次に、そもそもの消費行動として、サクッと食べてサクッと帰るのがマッチする使われ方なので、消費者としても利用するのにためらいが少なかったのでは?と考えられます。, また、持ち帰り(テイクアウト)や宅配(ウーバーイーツなど)の導線、仕組みが整っていたこともあるでしょう。配送手数料を無料にした事業者もちらほらおり、リモートワークが増えたこのタイミングで宅配をアピールしていた姿も見受けられます。, なお、一口にファストフード系と言っても、ハンバーガー系と牛丼系で傾向が変わってきます。, ハンバーガー系は客数が減少し、一方、客単価が向上する形で売上を維持している形でした。テイクアウト含め、「このお店で完結させよう」という行動傾向が出ているものと推測されます。, それに対して牛丼系は、客数は減少で、客単価はほぼ維持、売上としては前年比約92%という着地です。牛丼系は、ハンバーガー系と異なり、現在の状況下でも消費行動が大きく変わらないということなのかもしれません。(ハンバーガー系は、サラダやドリンク、デザートなどを普段は買わない人も今回は買い、一つのお店で完結。一方、牛丼系は、持ち帰りにしても一品足すようなものがそこまでなく、イートインでも普段通りの商品を注文している可能性。), 仮に緊急事態宣言が解除された後も、一定は回復するにせよ、以前のように客足が戻るとは思えません(一時的な反動はあるかもしれませんが)。しばらくは、外食産業にとって冬の時代が続くものと想定されます。, ファストフード系が好調であったことを参考に、地道に宅配やファストフード的消費に対応するようにオペレーションを組んでいくしかないのではないでしょうか。吉野屋などの牛丼業態では、ECで自社製品を冷凍で販売していたりします。調理器具を企画して販売するお店や、Youtubeでの収益をたしにしたお店も存在します。全ての業態がECで販売できるようなものばかりでは無いでしょうし、また、宅配もやっている業態として認知されるにも(業態の方向性とのマッチ度合い含めて)時間がかかると思いますが、一つのやり方だけで生存し続けるのは経営の柔軟性が乏しく、非常にリスクが高いです。, 各所で予想されている通り第二波第三波が来たときのことを想定しなければならないでしょう。ありとあらゆる手段で売上をあげていく方向で考えないと、今を乗り越えられても、次がどうなるかがわかりません。, 次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。, 新型コロナウイルス影響により、人々の消費動向は大きく変化しました。 日本の外食産業に暗い影が差している。慢性的な人手不足、長引く経済低迷による価格競争などによる閉塞感に加え、新型コロナウイルス感染症の全国的な広がりが追い打ちをかけている様相だ。, 日本の外食産業に暗い影が差している。慢性的な人手不足、長引く経済低迷による価格競争などによる閉塞感に加え、新型コロナウイルス感染症の全国的な広がりが追い打ちをかけている様相だ。少子高齢化で国内市場も縮小。2019年の外食産業での倒産件数は、1990年からの調査では過去2番目の水準となった。, 帝国データバンクの調査では、外食事業の上場企業のうち、5割超で2月の売り上げが前年同期を下回った。緊急事態宣言以降の影響は計り知れない。, 折しもファミリーレストラン大手の「すかいらーくホールディングス」では一部店舗で24時間営業を全廃するなど、業態を見直す動きも出てきて、業界自体が構造変化に向かうさなかでもあった。, 創刊から59年を迎え、日本の外食産業を最前線で見つめてきた老舗外食経営誌『月刊食堂』編集長の通山茂之さんに、外食業界が直面する課題と今後の可能性を聞いた。, チェーンストアの「低価格化」という意味では、もう底でしょうね。これ以上、価格を下げることはできないだろうと思います。, そもそもチェーンストアにとって「価格を下げる」もっとも大きな目的は「小商圏化」(=チェーンストアの出店や立地政策で、少ない商圏人口を前提とした考え方)することなんですね。, 最も小商圏化に成功したフォーマットは「セブンイレブン」になると思います。小商圏化でチェーンストアを拡大していくと、いずれ必ず市場的には限界が来るわけです。, 労働環境の部分でも、外食産業は批判を受けました。本来の意味での労働分配率を考えていくと、これからのチェーンストアは価格の引き上げを含めた生産性の向上によって、人件費を確保していく必要があると思います。, 「鳥貴族」が値上げしたときも叩かれることが多かったですが、私は「値上げ」とは思っていません。適正価格に戻す動きだろうと思っています。, 価格をもう少し上げていかないと、働く人たちの給与を含めた労働環境を守っていけない時代だと思うんです。, 価格の適正化をめぐるもう1つのポイントは「値下げ」と「値上げ」の環境の違いですね。, 「値下げ」は、1つの店が「値下げするぞ!」と手をあげればできますが、値上げは業界全体でやらないと消費者から納得が得られにくい。, 価格の適正化に向けて、業界がもう少し一丸となって価格を上げていかないと、外食業界そのものが空洞化するおそれがあります。, 外食は労働集約型の産業なので、人がいないと成り立たない業界です。利益を上げるためじゃなくて、正しく人に資源を分配するという考えが必要だと思います。, どうしても私たちは「安く美味しいものが食べられる」のは「当たり前」だと思ってしまっています。, ただ私自身は、それは想像力の欠如だと思います。安く、美味しい食べ物が、なぜこんなに低価格で食べられるのかという点を想像してほしい。その食べ物が、その値段で目の前に出てくるのに、どこかに歪みはないのかと。, もちろん「サイゼリヤ」「ガスト」「吉野屋」など、企業努力によって実現された低価格もあります。, 生産性をきちんと追求しながら、労働基準法をしっかり遵守し、働く人たちの労働環境を守りながら低価格を実現しているところであればいいんです。, だけど、そうじゃない企業も中にはある。そこは、一層の企業努力が求められると思います。, それも、ただ絶対額として「安い」というわけではない。商品のクオリティとかサービスとか、外食業界が提供している付加価値の面から見てもそうです。, 「絶対額として安い」と同時に、外食が提供できているバリュー(価値)から考えても、外食業界はもうちょっと消費者からお代をいただいてもいいんじゃないかって、個人的には思っています。, 一方で、外食業界が消費者のために「新しい価値」を生み出せているかは、ちょっと疑問ですけどね。, ——『月刊食堂』は2021年に創刊60年を迎えます。日本最古の外食経営誌として、外食産業の「価値」を見極める上で、どのような視点を大事にしていますか。, 創刊当時、アメリカではすでにマクドナルドなどがファストフード店の産業化に成功し、「チェーンストア理論」による外食産業の近代化、産業化が進んでいました。, ところが、日本ではまだまだ個人経営の外食店が多く、多店化に成功したのは居酒屋「養老乃瀧」ぐらい。それも本店からの「のれん分け」がほとんどで、外食業の社会的地位も低かった。, そこで私たちは「チェーストア理論」をはじめとした最先端の経営手法を紹介し、外食業界の産業化と発展に役立つことを目指しました。, 創刊10年ほどで日本の外食産業も大きく変化します。大阪万博があった1970年には日本初のファミリーレストラン「すかいらーく」1号店が登場。この年は「外食産業幕開けの年」「外食産業元年」などと呼ばれ、翌71年には日本マクドナルドの1号店が銀座にできました。, —— 通山さんも、生まれは1974年。「日本の外食チェーン」の勃興、隆盛を消費者として見ている世代です。, もちろん取材記者としてその時代を見たわけではないですけれども、ファミリーレストランが郊外で店舗数を伸ばし、「マクドナルド」が繁華街で店舗数を伸ばしていった時代です。その全盛期を一消費者として体験していると言える世代かもしれません。, あの頃、ファミリーレストランは今と位置付けが全く違いました。ご馳走を食べる「晴れの日」としての需要がありました。, —— 外食の雄とされるファミリーレストランも、時代によって形が変化しているように思います。かつては家族で「ご馳走」を食べに行くところでしたが、最近は1人でも気軽に入れるような「Sガスト」や、1人用のボックス席なども生まれています。, 「業態」は、英語で「タイプ・オブ・オペレーション・フォー・セリング(Type of operation for selling」と言います。サービスを販売する方法という意味で、「Type of operation」が「作業方法」、「for selling」の部分が「売る手段」にあたります。, 日本初のファミリーレストラン「すかいらーく」は、「ガスト」「バーミヤン」「ジョナサン」などを擁する一大グループに成長した。, —— なるほど。つまり、サービスを提供するまでの「作業」とサービスの値段や販売方法(形態)などの「売り方」というわけですね。, 皆さんが飲食店を使うときは、主に「for selling」の部分、つまり「売り方」に反応されますよね。, 例えば、ファミリーレストランの場合だとステーキやハンバーグのようなご馳走を1000円を切る価格で売っている。これが「for selling」です。, ただ、ファミリーレストランはこの「売り方」を実現するために「Type of operation」の部分、つまりサービスを提供するまでの「作業方法」を試行錯誤しながら、客単価800円ほどの低価格を実現してきました。, その時代の消費者のニーズやマーケット、社会情勢など色々なことを「時代の要請」に応じて、作業方法と売り方を変えてきた。それが外食産業の歴史だと思います。, 外食産業は「時代の要請」に応じて作業方法と売り方を変えてきたと、通山さんは指摘する。, 「外食産業元年」の頃と比べて、今はテクノロジーが進化しています。このテクノロジーを活用して、新しい価値を生む方向性もあると思います。, 例えばですが、中国には「ラッキンコーヒー」というチェーンがあるんですが、店舗数で「スターバックス」を抜きました。, スタバは中国に4000店舗ほどありますが、それを抜き、今では業界トップを目指しているコーヒーチェーンです。, 中国で急成長を遂げたラッキンコーヒー。客はスマホアプリを通じて事前注文できる。自宅や職場への配達も可能だ, 中国ではキャッシュレスが進み、WeChatとAliPayでキャッシュレスの仕組みをほとんど回せています。, オーダーと決済だけでなく、都市部ではコーヒーの宅配機能をくっつけたり。「○分後にお店に行くから、それまでに作っておいて」といったテイクアウトも注文できる。, これって、まさに「利便」という新しい価値です。単なる価値というより「文明」という意味での価値だと思うんですよね。, *編注:ラッキンコーヒーをめぐっては、米投資会社が粉飾疑惑を指摘。同社は4月2日に不正の事実を認めた。ロイターによると、創業者や経営トップが借り入れていた計5億1800万ドル(約560億円)の債務不履行に陥り、担保となっていた自社株を差し入れていたことが判明。ブルームバーグは「中国で2021年末までに店舗数を1万店に増やす目標を掲げてきたが、達成は厳しくなった可能性がある」と伝えている。, —— 日本の外食産業でも、テクノロジーを活用して革新的な「価値」を生み出すことはできるのでしょうか?, 若手の経営者さん、特に30代〜40代の方たちに、新しい時代をつくるType of operation for sellingを生み出してほしいという期待があります。, 外食産業の「ポスト2020年」を考えると、M&Aや人材難だったり、細かく見ればさまざまな問題はあると思います。しかし、それは市場成長とは別の話です。, もちろん人手不足は大きな問題ですし、M&Aという新しい経営手法で財務体制や企業体質を強くすることは企業の「戦術」の部分では重要でしょう。, しかし、外食産業をより拡大し、より良い業界にしていく「戦略」という意味で、「Type of operation for selling」の発想が日本の外食業界に薄くなっているのが心配です。, 市場の成長とは、すなわち「新しい価値を生むこと」だと思います。「鳥貴族」や「丸亀製麺」、今は業績が悪くなっていますが「いきなり!ステーキ」だったり、2000年代以降に成長した外食チェーンはこの点を強く意識しています。, こうした企業の経営者は軒並み50代以上。「チェーンストア理論」や、業態発想とは何かをしっかりと研究していた。, だから、消費者からの支持を急速に拡大できるType of operation for sellingを作ることができたという面もあると思うんです。, 「ジョリビー・フード・コーポレーション」は世界の外食企業売り上げトップ10の中に入っている。, 外食産業の市場規模は、1997年の29兆702億円をピークに縮小しています。でも、やり方次第ではまだ市場を拡大する余地があると思っています。, 他のアジアの国と比べても、日本は外食の機会が少ない。特に朝食とかは狙い目だと思います。, 例えば、中国の「永和大王」というファストフード企業も面白いです。中華のファストフード店で、店内調理の揚げパンと豆乳を売りにしています。, 運営母体はジョリビー・フード・コーポレーションというフィリピンの超巨大外食企業です。ジョリビーはアジアで唯一、世界の外食企業売り上げトップ10の中に入っています。, 特に「永和大王」は朝食、ブランチに強いのですが感心しました。マーケットの狙いどころがいい。, 毎日人が来てくれる「朝食」の需要を考え、「揚げパン+豆乳」という、みんなが好きなもの、つまり市場規模が大きいところを狙っている。, しかも、それを高品質に早く提供する。そのフォーマットが洗練されている。各店舗に豆乳づくりの専用設備も持っています。, 日本の外食産業の課題は「来店頻度」の問題もあると思います。日本の消費者は外食に行く回数が少ないですよね。, 月1回外食していた人が月2回になるだけで、理屈としては市場規模が2倍になります。それだけの余地が日本にないのかというのは疑問です。, 価格と品質の関係も無視できません。売り値を下げるだけでは、来店頻度が上がりません。繰り返し食べたくなる、より来店頻度が高まる商品開発ができてない可能性も考えられます。, 通山さんは「美味しい料理は人生を楽しくするし、コミュニケーションの場としても機能する。 外食は日本が海外に自信を持って売れるコンテンツの1つだと思うんです」と外食産業の魅力を語る。, 今後、国内人口が減っていくのは避けられません。そうなるとさらに業容拡大を目指すところは、海外での展開を進める企業も出てきています。, 海外における食に対する「ジャパンブランド」は大きいですね。商品とサービスのクオリティが高く、安全安心を求める志向がある中でも信頼性が高い。, 「大戸屋」はタイで人気が出ていますし、「サイゼリヤ」も中国では3桁の店舗数になっています。「一風堂」「一蘭」「CoCo壱番屋」も海外出店が上手くいっていますね。, ただ、インバウンドもアウトバウンドも、結局は同じことなんです。どちらも海外の人たちの胃袋を満たすことがマーケット拡大の根底です。, インバウンドとアウトバウンドの相関性もあります。インバウンドのお客さんの間で日本の外食ブランドの認知度が高まれば、その人たちが母国に帰ったときに「近所にサイゼリヤあるじゃん!」ってことになる。, そうすれば、そのブランドのファンを増やすことができる。そういう意味で、どちらも同じかなと思うのです。, 後発で海外に出店する人は、インバウンド向けを頑張ってから海外に進出するのも一つの手かもしれないですね。, 『月刊食堂』の創刊時以来の根本的なテーマは「日本の外食業界の産業化に貢献すること」。, そういう意味でも、外食は素敵なビジネスだなと思うんです。美味しい料理は人生を楽しくするし、コミュニケーションの場としても機能する。, 外食産業をめぐる情勢は、新型コロナウイルスの感染拡大という想定外の事態に見舞われ、インタビュー当時(3月時点)より一層厳しさを増している。, 日本フードサービス協会が3月25日に発表した2月分の外食産業市場動向調査によると、外食全体の売上高は前年同月比で4.8%増だった。, 一見すると数値は好調に見えるが、これはコロナ禍が本格化する以前の状況によるもの。調査では「2月後半から大幅な落ち込みが始まり、月末から極めて深刻な状況」と報告している。, 業種別に見ても「パブ・ビアホール」は9.6%減、「居酒屋」は4.8%減、「ディナーレストラン」は2.6%減。政府によるイベントなどの自粛の呼びかけが響いたと見られる。, 日本フードサービス協会による3月の概況分析によると、居酒屋、ディナーレストラン、ファミリーレストランなどでは売上が5割以上落ち込むチェーンも。休業・営業時間短縮を余儀なくされている店舗も多い。, 地域別では、2月末に独自に「緊急事態宣言」を出した北海道の落ち込みが特に厳しく、札幌市内では売上7割減というチェーンも出ているという。, さらに世界的なパンデミックの影響でインバウンド需要も激減。東京オリンピック・パラリンピック延期の影響もある。, コロナ禍が、書き入れ時である3~4月の歓送迎会シーズンとも重なったことも売上減に拍車をかけた。7都県には「緊急事態宣言」が発令され、外出の自粛要請や飲食店への休業要請も出されている。, これを受けて、「串カツ田中」などの居酒屋、「ガスト」「ジョナサン」「バーミヤン」などのファミリーレストラン、スターバックスやドトールコーヒーなどのカフェでは、臨時休業や土日の休業、営業時間の短縮が相次いだ。少なくとも宣言の効力期限である5月6日までの影響は必至だ。, リモートワークが推奨され、外食の機会は格段に減った。しかし一方、東京の街にはウーバーイーツのスクーターが走り、テイクアウト需要は確実に増えいてる。未知のウイルスは、日本の外食産業の業態を大きく変容させるかもしれない。, 『月刊食堂』:柴田書店が刊行する日本最古の外食経営誌。1961年(昭和36年)創刊。公称発行部数は8万2000部。メイン読者層は外食業の店長以上のマネジメント層。外食業界の最新トレンドや注目の経営手法、人気メニューなどまで外食産業に関するあらゆる情報を豊富なビジュアルとともに紹介している。徹底的な取材と分析から飲食業界のバイブル的な存在として信頼を集める。, 300万人が失業、売り上げは約3兆円減…… 8つの数字で見る、新型コロナがアメリカの外食産業に及ぼす壊滅的な打撃, バイデン勝利に備えて? トランプ大統領の世界の"お友達"が大統領と距離を置き始めている, 「1年で月商5000万円」27歳元モデルのコスメECに熱視線。マルイとポーラからも資金調達, 「水曜どうでしょう」24年間の重み。藤村・嬉野Dは語る、大泉洋とミスターへの“信頼”を。, サイバーエージェント藤田社長、納得の決算「上場20年、売上高5000億円目前もなお成長」純利益は4倍増, エイリアンからは我々が見えているかもしれない…地球を発見できる位置にある恒星1004個を特定, 社長室でのレイプ、会議中のスカートの中…職場で盗撮され退職に追い込まれる女性たち──日本は盗撮を放置している, 半年で株価3倍。フィットネステック・Pelotonに見るアップル、テスラとの共通点, フォルクスワーゲンの“大衆向け”新型EV「ID.4」が、テスラと全く異なる「4つの理由」, 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All rights reserved. ※詳しい調査結果はこちら, まずは売上への影響について。今年2月と昨年2月の売上を比較してもらった。「前年同月より売上が減った」と回答したのは合計で60.0%。2月は新型コロナウイルスの影響が出始めた時期であり、学校の臨時休校や宴会自粛の動きが広まった3月はさらに状況が悪化していることが予想される。, 新型コロナウイルスによる影響のうち、飲食店にとって何より痛いのが売上への影響だろう。実際の飲食店の声をいくつか紹介したい。, 「宴会需要が戻らないと、売上減少が止まらない」(神奈川県/居酒屋・ダイニングバー) 「オープンして2年弱で少しずつお客様が増えてきた矢先で、3月に入ってから急激に客足が遠のいている。売掛け、固定費の支払いが非常に厳しいので生活費が赤字になっています」(京都府/鉄板焼き・お好み焼) 日本の外食産業に暗い影が差している。慢性的な人手不足、長引く経済低迷による価格競争などによる閉塞感に加え、新型コロナウイルス感染症の全国的な広がりが追い打ちをかけている様相だ。少子高齢化で国内市場も縮小。2019年の外食産業での倒産件数は ジャストプラ Research Memo(4):2021年1月期第2四半期累計は新型コロナウイルス感染症の影響で減収減益, ジャストプラ Research Memo(1):外食業界が厳しいなか、新たな取り組みで2022年1月期以降の成長を目指す, マクドナルドとKFC、「Go To Eatキャンペーン」に食事券事業のみで参加 全店では実施できず, SFPホールディングス---2Qはコロナで減収も、デリバリー強化やテイクアウト拡充。時短要請の全面解除後は回復傾向が鮮明, スシローが「Go To Eat キャンペーン」に参画 新潟、愛知、大阪などが順次対象に, 国別コロナウイルス感染者数マップ 止めるのng?「せき」の役割とは. 調査期間:2020年3月16日~3月18日 回答数:415名 掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。Copyright,logistics Partner inc. All Rights Reserved. new! うまい!」すき焼き&やまや辛子明太子入り、付録クリアカードは全5種類, 食品産業新聞社ニュースWebは、食品業界に特化した専門ニュースサイトです。酒類・ 飲料、畜産、米・麦、大豆・油糧、冷凍食品、乳製品、調味料、菓子、外食、給食、流通など、あらゆる分野の最新情報をお届けします。. 【新型コロナ】Go Toイート、消費者の利用意向をRettyが調査。感染リスク懸念する声も, 話題のシェアキッチン、設備や内装はどうなってる? 新型コロナの影響でニーズ急増中【店舗デザインマガジン】, コロナ禍の救世主「GoToトラベル」「GoToイート」キャンペーン。現場の飲食店スタッフが注意したいポイントは?【しょくヨミ! 「収束が見えないため、先行きの目標が立てられないのと、マスク不足などで感染防止や衛生管理にも支障が生じており、色んな問題が山積しております」(東京都/その他) 「Foodist Media[フーディスト・メディア]」に掲載されている記事、図表、情報等の無断掲載を禁止します。 これは、リモートワーク移行に伴う家庭内消費の増加に加え、給付金特需の影響(家電製品)が大きいです。, この1月程、種苗法改正について話題が飛び交っていました。 外食 売上の落ち込み激しいのは. 原発の必要性 自民世耕氏が言及 「流刑地」の島が観光地に 中米. 前回の4月分から2ヶ月が経過し、どのように状況が推移しているのか、見ていきます。 Copyright (C) 2003-2020 Synchro Food Co., Ltd. All Rights Reserved. 持ち帰り(テイクアウト)や宅配(ウーバーイーツなど)の導線、仕組みが整っていたこともある, ハンバーガー系は、サラダやドリンク、デザートなどを普段は買わない人も今回は買い、一つのお店で完結。. それは、「日本の農業をどうしていくのか?」という大前提、つまりポリシーの話が抜け落ちているように思えるからです。 Copyright © 2020 ミライズロケット All Rights Reserved. ただ、結論として不安に思う必要はありません。 著作権は株式会社シンクロ・フードまたはその情報提供者に帰属します。 調査対象:飲食店.COM会員(飲食店経営者・運営者)